オピオイドだけじゃない痛み治療の新たな選択肢 ― ステロイドを臨床に活かす学び
- 目次
2026年2月5日(木)学びLabo
「オピオイドだけじゃない!~痛み治療の切り札!ステロイド~」を開催しました。
講師紹介
悠翔会くらしケアクリニック練馬/東北大学大学院 医学系研究科 緩和医療学分野
田上 恵太 先生

「がんは炎症」― 痛みの見方が変わったという声
参加者の声で最も多く寄せられたキーワードは「がんは炎症」でした。
がん性疼痛=オピオイドという固定観念から一歩踏み出し、
炎症という視点で病態を捉える重要性に気づいたという声が多数寄せられました。
「どうしてステロイドが効くのかイメージがつながった」
「薬は作用機序から選ぶという考えが整理できた」など、
根拠に基づいた疼痛マネジメントへの理解が深まった様子がうかがえます。
終末期ケア専門士として、病態を説明できる力は患者・家族の安心につながる大切な専門性です。
痛みはゼロを目指すのではなく“半減”を目標に
多くの参加者が印象に残ったと回答したのが、
NRSは3〜7日で約半減を目標にするという考え方でした。
「痛みはゼロにならないけれど、NRS8が4〜5になることには大きな意味がある」
「患者さんと一緒にゴールを設定することの大切さを学んだ」という声が目立ちました。
さらにPPG(Personalized Pain Goal)の考え方により、
数値だけでなく“その人が穏やかに過ごせる状態”を目標にする視点が共有されました。
これは終末期ケアにおいて非常に重要なアプローチです。

ADL・睡眠・QOLの改善を実感できる学び
今回の研究データでは、疼痛軽減に伴いADLの改善や睡眠の質の向上が示されました。
「夜間の痛みが軽減する可能性を説明できるようになった」
「患者さんへの声かけが具体的に変わりそう」
といった実践的な学びが多数寄せられました。
痛みの緩和は生活の質(QOL)そのものに直結します。
数字の変化だけでなく、生活全体を支える視点を得られたことが大きな収穫となりました。
副作用も含めて“説明できる専門性”へ
ステロイドの有効性と同時に、
副作用や使用期間、薬剤選択のポイントについても理解が深まったという声が多くありました。
「医師への報告の仕方が整理できた」
「作用時間やせん妄リスクを踏まえて相談できる」
など、チーム医療における実践力向上への手応えが感じられます。
専門知識を根拠とともに説明できる力は、終末期ケア専門士としての大きな強みになります。
本セミナーは終末期ケア専門士を対象とした学びの場として開催されました。
参加者からは
「研究を臨床に落とし込む視点が学べた」
「自信をもってケアができる」
といった声が寄せられています。
日本終末期ケア協会では、エビデンスに基づいた実践力を高める学びを継続的に提供しています。
[sc name=”terminalcarespecialist_news”][/sc]